浜風のつぶやき2017〜2〜公立の雄

今回の公立高校の出場校は8校、戦後初めて10校を割った。そんな中で公立同志の対戦となった開幕試合。

しかし、とても公立とは思えないような試合だった。

長崎代表の波佐見高校対滋賀代表の彦根東高校。波佐見の打者は鋭いスイングを仕掛けてきた。そして2回には左打者の内野君が台風の影響が残り強い浜風をもろともせず右中間に弾丸ライナーでスタンドに叩き込んだ。

しかしその裏、彦根東は無死満塁から犠牲フライで同点に追いつく。

対して波佐見は3回四球で出たランナーを村川君がタイムリーで返すとその裏、彦根東は2死後エラーと安打で2人のランナーを置いて吉本君がバントの構えから本塁打で4−2。

その後、波佐見も6回に1点を返し7回には2点を入れて逆転するが、走塁死で攻撃を終えると、9回も1死1・2塁のチャンスを逃す。

波佐見の隅田君、彦根東の増居君はともに背番号10のサウスポー。

ともにあと1本が出ていれば試合を支配しワンサイドゲームになってもおかしくない試合展開で両投手が踏ん張りを見せ、似通ったチームの対決は5−4で波佐見リードで9回裏・・・・

彦根東は先頭の増居君に代打を送る。背番号1の松井君の打球は詰まりながらも主将の意地でセンター前に落ちた。1死1・3塁からの朝日君の打球は高いバウンドの3塁ゴロ、これで同点・・・・

ここで、波佐見も背番号1の村川君をマウンドに送った。結果はストレートの四球のあと、岩本君に初球を痛打され、彦根東の逆転サヨナラとなった。

どちらが勝ってもおかしくない試合、どちらも公立とは思えない力強い戦い方。彦根東は創立142年、野球部創部は124年の歴史を持つ。第1回中等学校野球大会が始まるよりも前から野球部がある名門。彦根城の中に校舎があり観光客の安全を考慮して打撃練習が校庭ではできない。

私学と比べれば劣悪な環境、部員は当然難関公立校としての受験を潜り抜けてきた。そんなチームが甲子園でこのような試合を見せるのだ。

今年も優勝候補は当然強豪私学だ。だが、このようなチームにも少しでも長く甲子園にいてほしいと思う。

試合中はどんなにピンチでもよくこれだけ笑えるなと思うくらいの笑顔を見せていた彦根東の選手たちはサヨナラを決めるとみんなが顔をぐしゃぐしゃにしていた。その顔に流れるのは汗ではなかったはずだ。

仲間と過ごした開会式に続く開幕試合。また次の試合も・・・・・

2017年8月8日 第99回全国高校野球選手権1回戦(於 阪神甲子園球場

波佐見

011 001 200 = 5

013 000 002x = 6

彦根東